マオリ語はアオテアロア(ニュージーランド)の島人、マオリ人の言葉です。映画『クジラの島の少女』のちょっぴり冷たそうな海の色に感動したみなさん、この太平洋言語を勝手に覚えて、どんどん使いましょう。


by moananui

52 例文集

1. Kei runga töku whare i te whenua.
2.I tuhia te wähi käinga i runga i te köpaki.
3.Nä tëtahi pakeke ahau i äwhina ki te whakawhiti i te rori.
4.Nö muri i te whutupaoro he tino paru ahau.
5.I tënei ahiahi i hoki mä raro au ki te käinga.
6.Ka rere te köpere i runga i te hau.
7.I whakapau katoa i a ia äku tiakarete!

まずは簡単に日本語訳とヒントを。

1 ルンガは「上に」でしたね。ファレは「家」、フェヌアは「土地、地面」。したがって「ぼくの家は地面の上にある」。イラストは樹上ハウスです。

2 トゥヒアは「書く」、コーパキは「封筒」。イ+動詞は過去形でした。したがって「わたしは封筒の上に住所を書いた」でした。

3 ナーは過去で主語を強調したい場合。テータヒはちょっとわかりません。アーフィナは「助ける」、ファカフィティは「わたす」、ロリは「道路」。したがって「大人の人がわたしが道路をわたるのを助けてくれました」です。

4 ノーは「〜に属する」、ムリは「〜の後で」、フトゥパオロはフットボールからの変化ですが、ここでは「ラグビー」。ティノは「とても」、パルは「どろんこ」。したがって「ラグビーの後ではぼくはどろんこだ」です。

5 ホキは「帰る」、マー・ラロは「歩きで」という熟語です。アウはアハウとおなじく「わたし」でしたね。したがって「きょうの午後、わたしは家まで歩いて帰った」でした。

6 レレは「飛ぶ」、コーペレは「矢、ぱちんこ、虹」などでもありますが、ここでは「紙ひこうき」、ハウは「風、空気」でした。したがって「紙ひこうきが空を飛んだ」です。

7 ファカパウは「消費する、使い果たす」、ティアカレテは推測できるかもしれませんね、「チョコレート」です。イ・アのつらなりがよくわからないのですが、過去を表わすイ〜イアと重なって「〜イ・ア・イア」となるかたちは、よく現われます。そのうちうまく説明できるようにします。ともあれ、ここでの意味は「彼がわたしのチョコレートぜんぶ食べちゃった」です。もちろん、「彼女がぼくの」でもかまいません。

くりかえし音読しましょう。
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# by moananui | 2005-08-26 10:03
 どんな言葉でも、やはり単語の意味を2000語分くらいは知らないと、世界の輪郭すらぼんやりしたままです。あるときかたっぱしから覚えるしかありません。そこでちょっと荒っぽい特訓をしましょう。

 ニュージーランドの代表的出版社リード社は、うちのご近所にあります。そこが出している子供むけのThe Reed Mäori Picture Dictionary (2001) を、そっくり覚えましょう。1日1ページ、紹介されている単語は10〜15。これが75ページまでありますから、75日で1000語ちょっとの単語を覚えられるはずです。誰に強制されるわけでもありませんし、覚えたからといって何の得にもならないかもしれませんが、やってみることにしましょう。

 いくつかの単語には例文がついていて、これがかなり役立ちそうです。暗誦用に通し番号をつけていきます。必ず自分のノートに手書きで写して覚えてください。そして必ず! もとのリード社のピクチャー・ディクショナリーを入手して、仕上げに使ってください。マオリ語の出版状況を応援するために!

 まずは以下の14語です。

above = runga
キ・ルンガといったら「上にむかって」です。
accident = aituä
action song = waiata ä ringa
ワイアタは「歌」、リンガは「腕」、そしてリンガリンガは「手」です。
address = wähi käinga
ワーヒが「場所」、カーインガが「家」です。
adult = pakeke
aerobics = whakakori tinana
ティナナが「ボディ」、ファカコリコリが「ダイナミックな動き」のことみたいです。
aeroplane = wakarererangi
ワカというと「カヌー、乗り物」でランギは「空」。
after = muri
afternoon = ahiahi
アヒは「火」。くりかえすと「午後」というのはおもしろいですね。
air = hau
airport = taunga wakarererangi
タウンガのひとつの意味は「釣りの場所」。「飛行機のたまり場」でしょうか。
alarm clock = karaka whakaoho
albatross = toroa
all = katoa

ともかく、何度も声に出して読みましょう。
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# by moananui | 2005-08-26 09:23
 一緒に、場所をさししめす「こっち、そっち、あっち」を覚えてしまいます。(有無をいわさず。)

könei, könä, körä

それでは以下の例文をどうぞ。

Kei hea te pounamu?
Kei könei.

翡翠はどこ?
こっちにあるよ。

Kei hea te ngeru?
Kei körä.

猫はどこ?
あっちにいるよ

さらに前置詞ki(英語のtoにあたります)を知っていれば、こんな風に一気に文が長くなります。

Kei te haere mai koe ki könei?

「ハエレ」が「行く」、「マイ」は「こちらにむかって」ですから、訳せば「あなた、こっちに来ますか?」

E haere atu ana au ki körä.

atu は maiの反対で「むこうに」。したがってこれは「私はあっちに行きます」ですね。
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# by moananui | 2005-08-26 08:58

49 これ、それ、あれ

 この区別は日本語話者にはぜんぜん問題ありません。これ、それ、あれの三段階。This/thatしか知らない人がとまどう番です。

単数の場合 tënei, tënä, tërä
複数の場合 ënei, ënä, ërä

したがって
He aha tënä?
He manu tënei.

それ何?
これ、鳥だよ。

ついに万能の言い回しが出てきました。言語習得の3歳児段階。「これ何?」「これ何?」これだけで一日中でも会話が続けられますし、語彙も飛躍的にふやせます。
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# by moananui | 2005-08-26 08:50

48 代名詞の復習

 代名詞こそ、反射的に判断できるようにしなければ使えないものなのに、最初はどうしてもとまどってしまいます。誰でもそうですから、あきらめずに練習を続けましょう。

 ぼくの台湾人の友人でとてもよく英語ができる人が、いつになっても男性のことをsheといったり女性のことをheといったりするまちがいをくりかえしています。彼の母語にはhe/sheの区別はないので、つい口から出てしまうのだそうです。しかし現代日本語の「彼/彼女」は、完全にヨーロッパ系言語の翻訳だと思います。ときにはこうして言葉がもつカテゴリーそのものが、翻訳という操作によってほんの数十年のうちにすっかり変わってしまうことがあるようです。

 それはともかく、いくつか復習。

1. Ko wai rätou?
2.Kei te pëhea körua?
3.Kei te aha täua?
4.Nö haina mäua.

わかりますか?

1人のときは「アウ(アハウ)、コエ、イア」
2人になると「ターウア、マーウア、コールア、ラーウア」
3人いたら「タートウ、マートウ、コウトウ、ラートウ」
でしたね。

したがって正解は

1 あの人たち(3人以上)は誰なの?
2 あなたたち(2人)いかがですか?
3 私たち2人(私と話し相手であるあなた)は何をしているの?
4 私たち2人(話し相手であるあなたを含まない)はハイナ(チャイナ=中国)から来ました。

というわけです。
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# by moananui | 2005-08-26 08:44
英語との対照で覚えます。

my = töku/öku
your = töu/öu
his/her = töna/öna

 「トーク」は単数のもの、「オーク」は複数のものに使います。「トーウ」と「オーウ」、「トーナ」と「オーナ」もおなじです。これを使った簡単な例文として、年齢をたずねてみましょう。

E hia öu tau?
E toru tekau mä tahi öku tau.

あなたは何歳ですか?
31歳です。

 「年」は当然複数だと考えて、こう聞いているわけですね。

E hia öna tau?
E rua öna tau.

彼/女はいくつ?
2歳だよ。

ちょっとちがった聞き方として、所有代名詞を使わずにいうこともできます。
E hia ngä tau o Ripere?
E whitu ngä tau o Ripere.

リペレは何歳ですか?
リペレは7歳ですよ。

「オ」は英語のofにあたると考えていいでしょう。(というか、これはそもそも英語のofの翻訳としてはじまった用法ではないかと、ぼくは疑っています。)ただし、英語感覚をあまりもちこむのは危険。「歳、年」の「タウ」の前に複数をあらわす冠詞「ンガー」を付けるのは、英語のセンスとは(あたりまえですが)ぜんぜんちがいますね。
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# by moananui | 2005-08-26 08:31

46 別の解釈

 と書いたら、先週までオークランドで英語を勉強していた東京在住のMくんから、以下のようなお便りがありました。英語学校の先生に聞いた解釈だそうです。

「昔、ずるがしこいマオリの首長(名前は忘れてしまいました)が、恨みをもたれて人々に追われて逃げいた。
 どんどん逃げまわっている途中にプフルフル(毛深い男)という名前の別のグループの首長のところに逃げ込んだ。
 「人に追われていて奴らは自分を殺しに追ってきていてもうそこまできている助けてくれ」とプフルフルに頼んだ。しかしプフルフルは助ける理由はないと最初は断った。
 しかし、助けてくれたら恩返しをすると約束するといわれじゃあ助けてあげることになり食料を保存する地下室に首長を隠し、その真っ暗な地下室の入り口にプフルフルの奥さんを座らせた。
 追ってきた人たちにプフルフルは首長はどこだと聞かれたが、「あっちにいったよ」とうそをつき、彼らは疑ったが、そこには地下室の入り口に座った奥さんしかおらず、奥さんのお尻の下の地下室に首長がいるはずがないとプフルフルの指した方向に追っていった。
 マオリは男尊女卑で女性のお尻の下にいるという行為はありえない行為でマナを失われるとされていた。(マナというのはエネルギーのことで人を倒したりすると得られるパワーとかいってました。)
 こうして難を逃れた首長は追われる生活から開放されて自由になり、地下室の階段を一歩一歩あがっていくのがハカの最後のほうの部分に当たって、暗い地下室から明るい外にでて太陽がまぶしいというストーリーで、プフルフルへの感謝の歌といってました。」

 ははあ、プフルフルを別人だとすると、たしかにまったく別の物語になりますね。そうかもしれないなあ。しかし、オール・ブラックスが試合前に歌うには、ちょっとふさわしくないようでもあります。この件、そのうちまた調べてみましょう。

 もっとも、もとの歌や言葉が別の意味で流通するようになるのはどこでもあることですから、あまり気にすることもないのかもしれませんね。ともあれ、Mくん、ありがとう。また何かわかったことがあったら、いつでも教えてください。

 ちなみに「マナ」というのは力、自然成長力です。この感覚でいうと、たとえば髪の毛にはマナがある。人の髪の毛をくしゃくしゃにして親愛の情を表わすことをヨーロッパ系の人はときどきやりますが、あれは嫌われる。アメリカ・インディアンも多くの部族が髪を大切にし、伸ばしますね。髪だけでなく、身につけるもの、たとえば衣服にもマナが「うつる」とされています。これで衣服は、たとえば道具類とは言語的に別のカテゴリーに入り、それが語法に反映されることがあるのですが、ちょっとこみいった話なので、また別の機会に。
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# by moananui | 2005-08-26 08:18
 お待たせしました。週末を挟んで遅くなりましたが、「テ・ラウパラハのハカ」をご紹介します。テ・ラウパラハは昔の首長の1人。敵に追われ、身を潜める屈辱を味わったのち、いざ復讐の出陣に際して、この歌を詠んだ(という言い方が正しいのかどうかわかりませんが)ようです。

Ka mate ka mate!
Ka ora ka ora!
Ka mate ka mate!
Ka ora ka ora!
Tënei te tangata pühuruhuru
Näna nei i tiki mai whakawhiti te rä!
Ä upane ä upane
Ä upane ka upane
Whiti te rä. Hei!

 まるで自信が持てないのですが、解釈をこころみることにしましょう。

ka は let's にあたります。mateは「死」、 oraは「生」です。

tëneiは「この」、 tangata は「人」、pühuruhuruは「毛深い」。

nänaは「〜に属する」、neiは話し手が自分に言及するときの「ここ」、tikiは「もってくる」、そして mai は「こちらにむかって」。whakawhitiは「渡す」、そしてräは「太陽」でした。

次はわかりにくいのですがäは未来の行為を表わし、upaneは「ステップ」。

そしてwhitiは「位置を交換する」ということだそうです。

これを総合すると、だいたいこんな意味でしょうか。

死ぬやつは死ぬさ!
生きるやつは生きるさ!
死ぬやつは死ぬさ!
生きるやつは生きるさ!
この毛深い男
こいつの仕業だったんだ、ここに持ってきたのは
ここに渡したのは、太陽を!
一歩ずつ進むぞ 一歩ずつ進むぞ
一歩ずつ進むぞ てっぺんまで行ってやる
太陽と位置が入れ替わるまで。へい!

 この勇猛さを噛みしめつつ、それではもう一度、ハカの踊りをごらんください。
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# by moananui | 2005-08-22 19:29

44 ハカを踊ろう!

 ラグビーのニュージーランド・ナショナルチーム、オール・ブラックスが試合前に必ずやる儀式みたいな踊り、ハカ。マオリの戦いの踊りです。その「ふり」を覚えるための絶好のサイトがありました。

http://www.newzealand.com/travel/about-nz/culture/haka-feature/haka.cfm

 もっと早く知りたかった! じつは先週末、クライストチャーチで、いきなりステージでこれを踊るはめになったのです。まずは、お楽しみください。

 言葉の意味は、もう眠いので、明日にでも記します。それでは、Pö märie!
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# by moananui | 2005-08-18 21:26
1. Aroha mai. (Sorry / Excuse me.)
2. Äkene pea. (May be.)
3. Kei te aha? (What's up?)
4. Ka mau te wheti. (Awesome!)
5. Käore anö. (Not yet.)
6. Me au tahi. (Me too.)
7. Hei konä mai. (See you.)
8. Kia kamakama. (Hurry up!)
9. Mö taku hë. (Sorry.)
10. Ka tika hoki. (Quite right.)

何語でもそうですが、 ほんの2、3語の組み合わせで、ずいぶんいろいろいえることがわかりますね。その気になれば、すぐ覚えられます。覚えましょう。と、自分を暗示にかけましょう!

 ちなみにハワイ語のalohaにあたるarohaは「愛」。このLとRの入れ替わりに、スペイン語とポルトガル語のblanco/brancoを思い出しました。
 日本語話者は英語でLとRの区別ができないとよく笑われますが、この2つの音はじつはごく近い言語でも入れ替わる可能性の高い音でした。
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# by moananui | 2005-08-18 21:11